避難行動の際の注意点

深部静脈血栓症/肺塞栓症(エコノミークラス症候群)

避難所では、大勢の人が生活するため、身動きがとりにくくなります。また、車の中で避難生活を送るような場合は、同じ姿勢で長時間いることが多くなります。足を長時間動かさずにいると、足の静脈に血栓が生じ、その一部が静脈を伝って肺の血管を詰まらせさまざまな症状を引き起こし、最悪の場合は死に至る場合もあります。

■エコノミークラス症候群の予防対策

  • 水分補給が大切です。
  • ときどき足の運動をしたり、 ふくらはぎのマッサージが効果的です。 また、ときどき深呼吸することも重要です。
  • 医療用弾性ストッキングなど、足を適度に圧迫することで血栓を予防する製品も市販されています。

熱中症

大勢の被災者が集まる避難所では、室内温度も上昇しやすく、被災の状況によっては十分な空調設備が使用できない場合もあります。特に夏場の災害では、避難所はもちろんのこと、自宅でも、停電などによりエアコンや扇風機が使えないこともあり、熱中症の危険が高まります。

■熱中症の予防対策

  • 使用可能であれば、エアコンや扇風機を使い、無理をしないようにしましょう。
  • こまめな水分補給が大切です。
  • 窓などに使用する遮光フィルムや遮光カーテンも効果的です。
  • 吸湿性や通気性のよい衣類など、涼しく過ごせるように備えましょう。

低体温症

冬の災害や寒暖の差が激しい時期、大雨で全身がずぶぬれになった時など、低体温症への注意が必要です。重症化すると命に関わり、特に避難所など十分な環境の整わない場所では回復が非常に困難になります。初期の症状としては手足が冷たくなったり細かく震えたりするなど、通常の寒い時の身体反応との区別がつきにくく、気付いた時には悪化していることもあります。

■低体温症の予防対策

  • 雨などで衣類がぬれた場合はすぐに着替えましょう。
  • 毛布などにくるまり体温を保つことが重要です。
  • 体温を上げるためのエネルギーとするため、しっかり食べ、水分をとることが必要です。

生活不活発病

避難生活などで身体を動かす機会が減ると、エコノミークラス症候群だけでなく、歩行困難や寝たきり、認知症などの症状につながる生活不活発病の危険が高くなります。避難生活でも「無理は禁物」「安静第一」と思い込みすぎず、適度な運動を行うことが大切です。

栄養補給・水分補給が大切です

避難所生活では、トイレの心配をするあまり水分を控えがちになりますが、水分不足はさまざまな健康被害につながります。トイレについても十分に備えた上で、避難生活では特に栄養や水分の補給に気を配りましょう。

口・歯のケアは健康にも影響します

避難所生活で口の中を清潔に保てないと、ムシ歯や歯周病だけでなく、肺炎やインフルエンザなど感染症への危険も高まります。過去の震災でも、関連死の多くが肺炎であった事例もあり、その原因の一つが口腔ケアの不備であったとも言われます。歯ブラシなど口のケアについてもしっかり備えましょう。